−鎌倉市内に点在する鎌倉三十三観音札所を紹介しています−【札所15〜21番】
◆15番の向福寺は、鎌倉材木座地区あり、この地区には七つの鎌倉観音の札所が点在し、それぞれはあまり離れていないので、巡拝もスムーズに出来よう。
◆バス停の五社神社前から西側の小道に入り、閑静な住宅地の中に向福寺はある。寺は小さいが境内にはいろいろな花があり、良く手入れされている。また、正面上側には鎌倉観音の御詠歌扁額がかけてある。
◆山門をくぐると本堂右側に壁のように群生しているナニワイバラの白い花【写真上と下】が目に飛び込む。
◆当寺は光明寺で行われる「お十夜法要」で、市中を練り歩く際休息するいわゆる練宿にもなっている。【写真右】
◆補陀洛寺は、真言宗大覚寺派の寺院で本尊十一面観音を安置する。寺は16番の九品寺から南にバス通りを130mほど進み、薬局のある路地に入り、抜けて北に向かうと50mぐらいで寺に着く。
◆入口の標石から真っ直ぐ本堂に向かう石畳が目に入る。入口左手には昔からの寺の標石が建っているが、汚れや焼け跡も残り古き時代を感じさせる。
◆【写真右】は境内にある百日紅の大木。ほか比較的中高木が多い。
◆光明寺は、浄土宗七大本山の一つであり、特に浄土宗で重要な「お十夜法要」の発祥の地とされる。
◆毎年10月には盛大な法要が営まれ、界隈を練り歩き、大勢の参拝者が訪れる。中門近くには19番・20番の札所がある。
◆写真上は蓮乗院と寺名の扁額で18番の光明寺の塔頭の一つで、十一面観音を安置する。光明寺の境内にあるといっても良い。中門の右手を進むと蓮乗院があるが、主に鎌倉観音巡りでなければ意外と気がつかない。主に檀家寺の様相である。
◆因みに親寺の光明寺は、東国花の寺百ヶ寺91番と鎌倉24地蔵22番の札所を兼務する。写真右は蓮乗院の山門で、初冬の頃にはススキの群生が、この山門前や本堂前にも見られる。ここから海岸も徒歩で近い。
◆札所20番の千手院は、光明寺総門の左手の道に入ると朱塗りの山門【写真右】が建っている。
◆門をくぐると静かでこじんまりとした境内に本堂が建つ。庭内は良く手入れされており、ほっと心が和む。本堂には鎌倉観音の御詠歌扁額がかけてある。
◆19番と20番は、光明寺と同じ天照山という山号を持つ。また、蓮乗院も千手院も光明寺の塔頭となる。
◆22番の極楽寺から江ノ電を渡り東へ進むと、谷の右側の高台に21番・成就院が建つ。本堂前には大きなソテツがある。寺は鎌倉十三仏13番・虚空蔵菩薩の札所を兼ねる。
◆【写真右】は、高台の山門から南側を見た一景で、湾の手前が由比ガ浜で、向こう側は材木座海岸である。
◆また石段右側にはびっしりとアジサイが植えられており、開花時期には特に見ごたえがある。坂の下へ進むと静かな住宅地がありその散策も楽しい。